2011年8月6日土曜日
菅首相あいさつ要旨 平和記念式典
広島の原爆死没者慰霊式・平和祈念式での菅直人首相のあいさつ要旨は次の通り。
原爆の犠牲となった方々の御霊に謹んで哀悼の誠をささげる。今なお原爆の後遺症に苦しまれている方々に心よりお見舞い申し上げる。
66年前、広島を襲った核兵器の惨禍を人類は決して忘れてはならず、二度と繰り返してはならない。唯一の戦争被爆国として、究極的な核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け、憲法を順守し、非核三原則堅持を誓う。
わが国は「核兵器のない世界」実現に向け、国際社会の先頭に立って取り組むと決意し、実践してきた。核軍縮・不拡散分野で国際的な議論を主導している。
昨年提唱した「非核特使」は、広島で被爆された延べ17人の方々に世界各地で核兵器の悲惨さや平和の大切さを発信してもらった。核軍縮・不拡散教育の活動を世界に広げる。原爆症の認定を待っている方々を一日でも早く認定できるよう最善を尽くし、被爆者の援護に誠心誠意取り組む。
東日本大震災による原発事故は放射性物質の放出を引き起こし、世界各国に大きな不安を与えた。政府は未曽有の事態を重く受け止め、事故の早期収束と健康被害の防止に向け、あらゆる方策を講じてきた。今なお多くの課題が残されており、今後も全力を挙げて取り組む。
エネルギー政策についても白紙からの見直しを進めている。原子力の「安全神話」を深く反省し、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のため抜本対策を講じるとともに、原発への依存度を引き下げ「原発に依存しない社会」を目指す。事故を人類にとっての新たな教訓と受け止め、世界の人々や将来の世代に伝えていくことがわれわれの責務だ。
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